私の愛する魂から聞こえる最も素晴らしい家族☆

母の家は、祖父がイメージで作ったステキな庭がお座敷から見える。
家が一軒建てられる位の庭である。
格好のいい松、つつじ、色々な木や花が配置されている。
その中を祖父は歩くのが楽しみである。
祖父は行動家であり、仕事以外はいつも家に居たことがなく、社交に追われ人々の信頼も厚かった。
この結果が後に良き結果をもたらすのである。
なんだか、一体なにが起こるのだろう。
母は祖母と座敷を整え念入りに掃除した。
祖父は、いつも乗馬ズボンと背広で他に誰も着ていない祖父のスタイルにピッタリである。
祖父は独特のセンスを持っていた。
また賢く人格者であった。
母は少しは解っていた。
祖父から話があった。
でも、まだ考えつかず家族のしきたりに従うだけであった。
今から何がおこるのだろう。
緊張が走った。
座敷には、八反の座布団が大きな彫刻が彫ってあり、照りで光沢がある机の周りに敷かれた。
突然屋敷の入り口の方で騒がしい、大変な事が起こったようである。
どうやら到着した様である。
当時田舎ではタクシーもなく第二次世界大戦が終わる真っ只中であった。
車から降りてきた三人のいでたちは、長屋の人達の注目を引いたのだった。
噂を聞いて遠くからも見に来て、大変だったらしい。
母の見合いの相手の姉で、あるいがたかは上から下まで当時では田舎で見た事のないイデタチである。
大変美しい新柄の絹の着物と粋に着こなした上に、ショールもその最新型の髪型と極まっていた。
たかの弟である私の、これからの父になる母の見合いの相手の登場である。
先生の奥様である仲人となる婦人もいらしました。
祖父と祖母は駆け足で丁重な挨拶が交わされ、祖父は屋敷にお客様を案内しました。
つづく。
〜ビーナス教子。。。。。。。☆〜